未昔堂について:ネット文学とキュレーションレーベル

 ネット小説っていっぱいありますよね。

 その多くは「なろう系」なんて言われて、いわゆるライトノベル、その中でも異世界転生モノしかも主人公が無双して女の子にモテモテでハーレムになって……みたいな毒にも薬にもならない暇つぶし小説、みたいに揶揄されることも多いです。実際にはそんなこともないんですけどね。

 ただ、その多くが「PVを稼いで書籍化の声がかかる」ことを目的にしているため、PVの上がりやすさを基準に小説が書かれるようなこともあります。例えば、主人公がピンチになるとPVが下がるからストレス展開を作らない、とか。
こういうのって、物語の作法では長らく「とにかく主人公を追い詰める」のが常識とされていたのと真っ向から対立していて面白くもあります。

 とはいえ、ネットに上がっている作品のすべてがそうというわけではありません。

 中には、流行も書籍化も構わず、独自の視点とテーマを貫いて書かれた小説・文学も多くあるんです。

 そしてそれらは、出版不況下では売りにくいタイプの作品でもあり、世に出て評価されにくいタイプのものでもあります。下手な商業作品よりもよっぽど面白いのにね。

 だから、そういう作品を集めて「世に出す」ことにしました。

 「未昔堂」は主宰の輝井永澄が元々、同人誌と作っていたSF短篇作品集のタイトル「未昔雑誌」から採っています。

 それは、「未だ昔になっていない物語」。
 今、この時に書かれた物語を、その時の空気のまま閉じ込めておく場所でありたいと、そんな願いが込められています。

 だから、このWeb文学キュレーションレーベルが目指すところは、「ネット文学がネット文学のまま評価されること」。

 例えば、Webから直接文学賞を受賞したり、映画化したりするような流れが生まれれば、文壇はもっと面白くなると思うのです。
(なお、書籍化することそのものは大歓迎なので、ぜひご用命くださいw)

 バトルとSFに特化したのは、僕の主戦場がそこだから。僕は編集のプロではないので、自分が興奮する作品を人にシェアすることが精いっぱいです。

 でも、それは「紹介サイト」ではなく、あくまでも読者に向かって新たな価値を提案していく「レーベル」としての活動であるべきだと思うんです。

 余所から作品を引っ張って来るだけじゃなく、レーベルオリジナル作品もやりたい。

 なんならコンテストも開催したい。

 作品を集めるだけじゃなく、文学の楽しみ方も一緒に提案できるレーベルでありたい。

 いろんなことを考えています。いろんなことが出来ると思うんです。

 どうか、みなさまにもお付き合いをいただければ幸いです。

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